今回は、南半球・ニュージーランド南島を7日間かけて巡った旅の記録をお届けします。出発はまだ肌寒い日本、向かった先は初秋のニュージーランド。雄大な自然と、誰にも邪魔されない静かな時間に、心がじんわり癒やされる旅でした。
Day 1-2:特別な星空から始まる、アルプスの小屋で過ごす夜
成田空港からニュージーランド航空で、まずはオークランドを経由してクライストチャーチへ。空港でレンタカーを借り、目指すは星空で有名なテカポ湖。
広がる牧草地帯をドライブしながら、途中の絶景スポットで何度も立ち止まりたくなる道のり。約3時間の移動も、長い日照時間と広がる景色に癒されました。

夜は「Dark Sky Project」の星空ツアーに参加。日本語ガイドが案内してくれるので安心。南半球ならではの星座や天の川が、手が届きそうなほど近くに感じられる体験でした。
2日目は、ニュージーランド最高峰[マウント・クック(アオラキ)**を目指して出発。途中、「ピーターズ・ルックアウト」で車を止めて、ターコイズブルーのプカキ湖と、遠くにそびえる山々のコントラストに感動。
午後は人気の「フッカーバレートラック」でトレッキング(往復約3時間)。吊り橋をいくつも渡りながら、雪解け水が流れる渓谷を歩きます。夜は「ハーミテージホテル」のレストランでディナー。窓の外にはサザンアルプスの稜線が広がり、まるで絵画の中にいるようでした。

Day 3-4:ワインと静寂に包まれるクイーンズタウンの休日
3日目はマウント・クックを後にし、南島の観光拠点クイーンズタウンへ。約3時間のドライブで、どんどん風景が変わっていくのも魅力。到着後はレンタカーをホテルに停めて、ツアーでワイナリー巡りへ。

豊かな自然の中で育まれたぶどうから作られたワインをテイスティング。何も考えず、ただ美味しいワインを楽しむ時間が最高の贅沢に思えました。
夜は地元の人からも人気のレストラン「Rātā(ラータ)」でディナー。日替わりメニューには地元のオーガニック食材がふんだんに使われていて、どの料理も繊細で美味。ワインリストも充実していて、セントラル・オタゴ産のピノ・ノワールが絶品でした。
Day 5-6:ミルフォードと氷河、大自然の中に身を委ねる
5日目は早朝に出発し、ミルフォード・サウンドへ。途中「ミラー湖」に立ち寄ると、湖面に映る逆さ山が幻想的。「ポップズ・ビュー」からは山岳地帯を一望でき、まるで映画のワンシーンのよう。

峡湾ではクルーズに乗って、断崖絶壁と滝を間近に体感。まさに“自然の大聖堂”と呼ぶにふさわしい迫力。
6日目は再びドライブで西海岸へ。目指すのはフランツ・ジョセフ氷河。
ここでは氷河の上を歩く特別な体験「氷河トレッキング」に挑戦。夏でも残る氷の青さが美しく、風の音しか聞こえない氷上の静けさに、時が止まったような感覚になりました。
Day 7:さようなら、そしてまた来る日まで
最終日はフランツ・ジョセフからクライストチャーチへ戻り、夜の便で日本へ。
長距離ドライブは大変と思われがちですが、道中にはかわいいカフェや湖、展望スポットが点在しており、気ままに立ち寄るのもこの旅の醍醐味。
旅の終わりに近づくほど、「また来たい」と思わせてくれる風景ばかりでした。

旅を終えて:心の奥に静かに残る風景たち
誰にも気を遣わず、自分のペースで自由に旅をすること。
ニュージーランド南島は、そんなひとり旅にぴったりの場所でした。
星空、山、ワイン、氷河、そして広がる静寂。自然に身を任せることで、少しずつ心がほぐれていくのを感じました。
ひとりだからこそ出会える風景、ひとりだからこそ気づける感情がある。
次にまた来るときも、きっとこの島は変わらず優しく迎えてくれるはずです。
