地平線まで真っ直ぐに伸びる道路。 乾いた風と、ラジオから流れるカントリーミュージック。 そして、古き良きアメリカのネオンサイン「ルート66(Route 66)」。
この言葉の響きに、理由のない憧れを抱いたことはありませんか? 映画『カーズ』の世界観や、スタインベックの『怒りの葡萄』、あるいは数々のロードムービーで描かれた「マザーロード」。
シカゴからロサンゼルス・サンタモニカまで続く全長約3,755kmのこの道は、1985年に地図上からは消滅しました(廃線)。しかし、今もなお「Historic Route 66」として、大陸を横断するこの道はアメリカ西部の発展を促進した重要な国道であり、映画や小説、音楽などの中に多く登場し、今なおアメリカのポップ・カルチャーの題材にされ、世界中の旅人を魅了し続けています。
今回は、その中でも特に絶景とノスタルジーが凝縮された「西海岸エリア(カリフォルニア州〜アリゾナ州)」に焦点を当て、私の実体験に基づいたアメリカ西海岸ルート66ドライブ体験を、余すことなくお伝えします。
これは単なる観光ガイドではありません。 「いつか行きたい」を「次の休暇に行く」に変えるための、具体的でリアルな実践マニュアルです。

なぜ今ルート66を目指すべきなのか?
完全走破(シカゴ〜LA)には最低でも2週間は必要です。しかし、日本からの旅行者にとって、もっと現実的で、かつ「おいしいとこ取り」ができるのが、ラスベガスやロサンゼルスを拠点とした西海岸側のルートです。
西海岸ルートの魅力
- 景色が劇的に変化 緑豊かなカリフォルニアの海岸線から、岩肌が露出する荒野、そしてサボテンが並ぶ砂漠地帯へと、数時間のドライブでまるで違う惑星に来たかのような景色が楽しめます。
- 「カーズ」の聖地が集中 映画『カーズ』のラジエーター・スプリングスのモデルになった町(セリグマンやキングマンなど)は、実はこの西側エリアに集中しています。
- アクセスが抜群 ロサンゼルス国際空港(LAX)やラスベガス・ハリード・リード国際空港(LAS)からすぐにアクセスでき、1週間以内の日程でも十分に満喫できます。

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レンタカー選び:車種にはこだわるべき
「安ければなんでもいい」 この旅において、その考えは捨ててください。車は単なる移動手段ではなく、この旅の「相棒」であり、写真の「被写体」です。
おすすめは断然、アメリカン・マッスルカー(フォード・マスタングやシボレー・カマロ)のコンバーチブル(オープンカー)、あるいは大型SUV(ジープ・ラングラーなど)です。 荒野の真ん中に車を停め、ボンネット越しに沈む夕日を見る。その瞬間の絵作りにおいて、コンパクトカーとマスタングでは感動の深度が違います。
【アドバイス】 多くの海外レンタカー会社では「車種確約」は難しく、「同等クラス」とされます。しかし、QEEQで「コンバーチブル」または「車種指定」というカテゴリで予約すれば、高確率でマスタングかカマロが配車されます。現地のカウンターで「マスタングはある?」と笑顔で交渉するのもアメリカ流の楽しみ方です。
保険と免許証
アメリカは訴訟社会で、医療費も高額です。
- 保険は「フルカバー」をおすすめ。予約サイトのレンタカー基本料金に含まれる保険(CDWなど)には、多くの場合「免責額(自己負担額)」があります。また、飛び石でガラスが割れただけで数万円請求されることもあるかもしれません。予約する時に、QEEQの「AXA安心保険」プランを選べばより安心します。
初めての海外レンタカー保険選び方 - 免許証は「2枚持ち」。「日本の免許証」と「国際運転免許証(IDP)/運転免許証翻訳文」の両方を必ず携帯してください。カリフォルニア州など一部では日本の免許証だけで運転可能とされていますが、アリゾナ州へ越境する場合や、万が一の警察対応では国際運転免許証(IDP)または運転免許証翻訳文が必須です。IDPはあくまで「翻訳証明」なので、日本の免許証を忘れると無免許扱いになります。
【アドバイス】QEEQでは、英語の「レンタカー運転免許証翻訳文」を提供し、これにより、警察署で有料の国際運転免許証(IDP)を取得する手間なく、日本の免許証+レンタカー運転免許証翻訳文だけで合法的にレンタルが可能になります。
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ルート:サンタモニカからセリグマンへ
今回は、ロサンゼルス(サンタモニカ)を出発し、ルート66のハイライトであるアリゾナ州セリグマンを目指す、往復約1,000kmのルートをご紹介します。
START:サンタモニカ・ピア(Santa Monica Pier)
旅の始まり(または終わり)はここ。桟橋にある「Route 66 End of the Trail」の標識です。 潮風を感じながら、これから始まる冒険に胸を躍らせましょう。
【アドバイス】この標識の前は常に観光客で溢れています。早朝7時〜8時頃に行けば、人が少なく、最高の光で写真が撮れます。桟橋の駐車場は高いので、少し離れた公共駐車場(Public Parking Structure)を利用すると最初の90分が無料になる場所も多くお得です。

Point 1:エルマーズ・ボトル・ツリー・ランチ(Elmer’s Bottle Tree Ranch)
ロサンゼルスを抜け、荒野に入って最初に出会う不思議なアートスポット。故エルマー氏が廃材とガラス瓶で作った「木の森」です。 太陽の光が瓶を透過し、風が吹くとカラカラと不思議な音色を奏でます。 公式な観光地ではなく個人のアート作品だった場所なので、入場料は寄付制(ドネーションボックスあり)。リスペクトを持って見学しましょう。

Point 2:バグダッド・カフェ(Bagdad Cafe)
映画『バグダッド・カフェ』のロケ地。ニューベリー・スプリングスという何もない場所にポツンと建っています。 店内は世界中の旅人が残した名刺やステッカーで埋め尽くされています。ここのハンバーガーやコーヒーは「絶品!」というわけではありませんが(失礼!)、この空間でコーヒーを飲むこと自体に価値があります。

Point 3:オートマン(Oatman)とロバたち
個人的に、このアメリカ西海岸ルート66ドライブ体験で最も刺激的だったのがここです。 かつてのゴールドラッシュで栄えた鉱山町ですが、現在は「野生のロバ(Burro)」が町中を我が物顔で歩き回っています。 車の窓を開けていると、餌を求めて顔を突っ込んできます(人参などが現地で売っています)。
【アドバイス】オートマンへ向かう山道(Sitgreaves Pass)は、ガードレールのない断崖絶壁のワインディングロードです。「カーズ」のオープニングのような絶景ですが、運転には細心の注意が必要です。夜間の走行は絶対に避けてください。

Point 4:キングマン(Kingman)
「ルート66の心臓部」と呼ばれる大きな町。ここにある「アリゾナ・ルート66博物館(Powerhouse Route 66 Museum)」は必見です。ルート66の歴史、大恐慌時代、そして復活までの道のりが詳しく展示されています。 向かいにあるダイナー「Mr. D’z Route 66 Diner」で、アメリカンサイズのミルクシェイクを頼むのもお忘れなく。色は強烈ですが、味は意外と繊細で美味しいです。

Point 5:セリグマン(Seligman)
今回のハイライト。廃線となり地図から消えたルート66を、「Historic Route 66」として復活させる運動を始めた伝説の理髪師、エンジェル・デルガディージョ氏の町です。 町全体がレトロでポップ。映画『カーズ』のモデルになった車や建物がそのまま残っています。 エンジェル氏のお店(床屋兼ギフトショップ)には、世界中から感謝のメッセージが届いています。運が良ければご本人に会えることも。
ここに来ると、ルート66が単なる道路ではなく、「古き良きものを大切にする心」の象徴であることがわかります。

【実践編】アメリカドライブのコツ
ここからは、ガイドブックにはあまり載っていないけれど、現地で必ず直面するリアルな問題と解決策をお伝えします。
1. ガソリンスタンドの「ZIPコード」問題
アメリカのガソリンスタンドはほぼ100%セルフですが、給油機で日本のクレジットカードを使うと、「ZIP Code(郵便番号)」の入力を求められ、エラーになることが多々あります。(米国のカードセキュリティのため)。
【アドバイス】迷わず店内のレジへ行きましょう。 「Pump Number 5, Regular, 40 dollars, please.(5番ポンプ、レギュラー、40ドル分)」と言って、現金を渡すか、店内でカード決済をします。 満タンに入れたい場合は、「Fill up, please」と言って多めの金額(例えば100ドル)を一時的にカードで切り、給油後に再びレジに行って差額を返金処理してもらいます。これが最も確実です。
2. モーテル(Motel)の流儀
ルート66沿いには、歴史あるモーテルがたくさんあります。ホテル(Hotel)との違いは、「部屋のドアの目の前に車を停められる」こと。 これがロードトリップでは最高に便利です。重い荷物を運ぶ必要がなく、愛車を部屋の窓から眺めながら眠りにつけます。
- ウィグワム・モーテル(Wigwam Motel / サンバーナーディーノなど): コンクリート製のテント(ティピー)型の部屋。予約困難な人気店。
- ブルー・スワロー・モーテル(Blue Swallow Motel / ニューメキシコ州ですが有名): ネオンサインが世界一美しいと言われるモーテル。
チェックイン時は、フロントで車のナンバーなどを記入します。冷蔵庫やレンジがない古い部屋も多いので、クーラーボックスを持っていると便利です。
3. オフラインマップ
町の中は電波がありますが、町と町の間(砂漠地帯)では、スマホの電波が圏外になることが頻繁にあります。 「Googleマップ」のナビだけを頼りにしていると、分岐点で地図が表示されずパニックになります。
【アドバイス】出発前に、Googleマップの「オフラインマップ」機能を使って、カリフォルニア州とアリゾナ州のエリアをダウンロードしておいてください。これで電波がなくてもナビが機能します。また、予備として紙の地図を一冊持っておくと、旅の気分も盛り上がります。
4. 警察に止められたら
アメリカのハイウェイパトロールはどこにでもいます。特に速度違反には注意。 もしパトカーが後ろについて赤青のランプを光らせたら:
- 速やかに路肩の安全な場所に停車する。
- 絶対に車から降りない。
- 窓を全開にし、両手をハンドルの上(見える位置)に置いてじっと待つ。
- 警察官が来て「License and Registration(免許と登録証)」と言われてから、初めて動く。
急にダッシュボードを開けたりポケットに手を入れたりすると、武器を取り出すと誤解されて危険です。

予算の目安(1週間・2名1室の場合)
アメリカ西海岸ルート66ドライブ体験にかかるリアルな費用感です。(※1ドル=150円換算の目安)
- 航空券(日本〜LA往復): 7万円〜20万円 / 人
- レンタカー(7日間・コンパクト): 2万円〜 / 台(保険込)
- ガソリン代: 3万円〜4万円(走行距離によるが、リッター150円〜180円程度)
- 宿泊費(モーテル): 1泊 5000円〜/ 室
- 食費・雑費: 1日 1万円 / 人(チップ込)
決して安い旅ではありません。しかし、得られる経験と記憶の価値はプライスレスです。 節約するなら、スーパーマーケット(WalmartやTarget)で水やスナック、デリ(惣菜)を買って、モーテルで食べるのもアメリカンな体験です。
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まとめ:道は続く、あなたの物語
アメリカ西海岸ルート66ドライブ体験。 それは、単にA地点からB地点へ移動することではありません。 アメリカという国の広大さ、歴史の深さ、そして「移動すること」そのものの喜びを再発見する旅です。
セリグマンでエンジェル氏が言った言葉があります。 「高速道路が出来て、みんな目的地へ早く着くことばかり考えるようになった。でも、ルート66は違う。ここは、旅の過程を楽しむ道なんだ」
日常の忙しさに追われ、「どこか遠くへ行きたい」と思っているなら。 次の休暇は、勇気を出してレンタカーを利用してみてください。
ハンドルを握り、アクセルを踏み込んだ瞬間、目の前には無限の自由が広がっています。 その景色は、きっと一生心に残る「宝物」になるはずです。
さあ、準備はいいですか? Have a nice drive!

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